個人事業主の年金は月いくら?
国民年金(老齢基礎年金)の満額は、月70,608円です(2026年度・昭和31年4月2日以後生まれの人)。
満額を受け取れるのは、20歳から60歳までの40年間、保険料をすべて納めた場合です。
未納や免除の期間があると、その分だけ年金額が減ります。
夫婦ともに個人事業主で満額を受け取っても、2人で月約14.1万円。
家賃や医療費を考えると、年金だけで暮らすのは難しい金額です。
会社員より年金が少ない理由は「2階建て」のしくみ
個人事業主の年金が少ないのは、国民年金(1階)だけで、厚生年金(2階)がないためです。
| 1階 | 国民年金──20歳以上60歳未満の全員が加入 |
|---|---|
| 2階 | 厚生年金──会社員・公務員が加入。給与と加入期間に応じて上乗せ |
会社員は1階と2階の両方を受け取れます。
一方、個人事業主は1階だけなので、同じ期間働いても年金額に差が出るのです。
配偶者の扱いも異なります。
会社員の配偶者は「第3号被保険者」として、自分で保険料を払わずに国民年金に加入できます。個人事業主の配偶者は、自分で国民年金保険料を納めなければなりません。
個人事業主が年金を増やす方法4つ
個人事業主が年金を増やすには、「自分で上乗せする」か「厚生年金に入る」かの2択です。
【方法①】付加年金
国民年金保険料に月400円を上乗せすると、将来の年金が「200円×納付月数」増える制度です。
負担が少なく、年金を2年以上受け取れば元が取れるため、まず検討したい方法でしょう。
たとえば40年間(480か月)納付すると、年金が毎年96,000円増えます。
ただし、国民年金基金に加入している人は付加年金を利用できません。
【方法②】国民年金基金
自営業者のための、公的な上乗せ年金です。
掛金は全額が所得控除の対象になり、所得税・住民税が軽くなります。
【方法③】iDeCo(個人型確定拠出年金)
自分で掛金を積み立て、運用する私的年金です。
掛金は全額が所得控除になります。ただし、運用成績によって受取額が変わる点に注意してください。
個人事業主の掛金の上限は、国民年金基金・付加保険料とあわせて月68,000円。
2026年12月分の掛金からは、月75,000円に引き上げられます。
【方法④】厚生年金に加入する
会社の社会保険(社保)に加入すれば、国民年金に厚生年金が自動で上乗せされます。
保険料は会社と本人で折半です。
方法①〜③は、いずれも自分で積み立てる制度です。
国保や国民年金の負担が重いと、上乗せに回す余裕が残りにくいのが実情でしょう。
厚生年金に加入すれば、保険料の負担を見直しながら年金を増やせます。
フリーランスが厚生年金に入る方法は、「フリーランスが社会保険(社保)に入る方法5選」で解説しています。
個人事業主の年金についてよくある質問
- 個人事業主の年金は月いくら?
- 国民年金を40年間すべて納めた満額でも、月約7万円(2026年度は月70,608円)です。未納や免除の期間があると、その分だけ減ります。
- 自分の年金見込額はどこで確認できる?
- 毎年届く「ねんきん定期便」や、日本年金機構の「ねんきんネット」で確認できます。
まとめ:国民年金だけに頼らない準備を始めよう
- 個人事業主の年金は、国民年金の満額でも月約7万円
- 厚生年金がないため、会社員より年金が少ない
- 付加年金・国民年金基金・iDeCoで自分で上乗せできる
- 厚生年金に入れば、保険料を見直しながら年金を増やせる
※本記事は一般的な制度の解説です。ご自身の年金見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」でご確認ください。個別の判断は年金事務所や専門家にご確認ください。